実験計画におけるランダム化
Fisherの3原則は、「反復」、「ランダム化」、「局所管理」です。実験計画法に基づいた試験を実施する上で、ランダム化は必須事項です。
皆さんは、どのようにしてランダム化を行っていますか。ランダム化したかのように、適当に試験区や材料を割り付けてはいませんか。
ランダム化には、これまで乱数表、カード、サイコロ(乱数サイ)などが利用されてきました。現在ではコンピュータによる擬似乱数の発生も利用されていることでしょう。
しかし、試験や実験の現場で状況を確認しながらランダム化を行う場合,乱数表やコンピュータなどの利用は非常に不便です。
そこで,あらかじめ乱数を紙に印刷しておき、現場に携帯してランダム化に使えるようにしました。ここに示した表は4水準ですが、4を無視すると3水準の表として使えます。
このような表をExcelファイルで提供しますので、ダウンロードして使ってください。ファイルには、4、6、8、10、12、20水準に対応した表があります。上記のような使い方により、どのような水準数のランダム化にも対応できます。
表の作成には、ExcelのRAND関数を利用しています。この関数はファイルを読み込むたびに、新しい乱数を発生しますので、常に新しい表を得ることができます。
詳しい使い方は、下記の文献を参照してください。この表を使った事例として、乱塊法、ラテン方格法、分割法、つり合い型不完備ブロック計画、枝分かれ法、直交表による多因子実験など、実験計画法に基づいた割付方法を掲載しました。
片瀬 雅彦(2014)実験計画法におけるランダム化の一手法、農業および園芸 89:988-993(農林水産研究情報総合センター内サイト:Agriknowledge)